帯状皮質って中間管理職なのか

帯状皮質(帯状回)について調べた事柄を本の形式で提示していきます。

帯状皮質って中間管理職なのか (6)後帯状皮質 2)後帯状皮質の線維接続連絡

帯状皮質って中間管理職なのか
(6)後帯状皮質
2)後帯状皮質の線維接続連絡
◎後帯状皮質は、前帯状皮質、「側頭葉内側部」、前頭前野、上側頭溝背側壁、「頭頂葉後部」、視床尾状核前障などと線維結合を持つ。
脳梁膨大後皮質は、前頭葉頭頂葉、「後頭葉」、海馬後皮質と強く相互に線維結合する。また膨大後皮質内の小領域どうしも相互に結合する。更に線条体視床などの皮質下領域とも結合する。
◎「楔前部」(7野:体性感覚連合野:頭頂葉:上頭頂小葉)は、頭頂葉外側部、前頭葉(前頭前野、運動前野、補足運動野)、「前帯状皮質」とともに、帯状皮質後部にある「後帯状皮質(23野、31野)」および「脳梁膨大後皮質(26野、29野、30野)」とも線維連絡が密である。つまり、「楔前部」は、前帯状皮質と後帯状皮質(脳梁膨大後皮質を含めて)と両者を結び付ける極めて重要な位置と役割を担う。
注)大脳新皮質の内で、前半部で最も情報が集約されるのが、「眼窩部」であり、後半部で最も情報が集約されるのが、「楔前部」である。
参照)「楔前部」に関しては、「13)脳梁」の「3)連絡・接続」
◎後帯状皮質は、更に後ろ下部に位置する脳梁膨大後皮質と連絡し、脳梁膨大後皮質は、側頭葉内側部(海馬、海馬傍回:記憶領域)との結合が強い。
◎後帯状皮質は、「感覚情報」や「運動情報」の処理に関わる様々な新皮質領域とも神経線維連絡を持つことから、「空間行動」における視覚情報と運動情報の統合などのような情報の処理に関与している。
参照)「14)連合線維、帯状束、脳弓」